【良い向き】~スタッフのひとりごと-其の85~

こんにちは。

最近暑すぎて、甘いものよりしょっぱいお菓子を食べたくなる和出です。

特に先週は殆ど現場にいたので、こんな暑い中でも作業をする職人さん凄いと思っておりました。

 

現場では作業をしていたのですが、その作業の内の一つに鉋(かんな)で木の面取りをする作業がありました。

因みに、面取りする時、木の向きによって面取りしやすい方向、しづらい方向があるのご存じですか?

 

木には、色々と対になるものがあります。

例えば、「木表」「木裏」や、「柾目」「板目」等。

国六株式会社ブログ参照

「木表(きおもて)」「木裏(きうら)」は上の丸太写真ですと、

木の外側にあたる面を木表、芯に近い内側にあたる面を木裏といいます。

これは、木の木口を観ていただけるとわかりやすいです。

木口とは、木を切断したときの切り口のことです。

 

この木口をみると木の年輪が見えますが、

この年輪がカーブしている山の方を木表。

谷の方が木裏になります。

 

また、「板目(いため)」「柾目(まさめ)」というのは、

木の模様(年輪)を見たときの違いで見分けることが出来ます。

 

「板目」の模様については山形のような波形のような年輪の線が不揃いなものの板を言います。

こちらは、材木の中心からずらして製材されたもののことを言います。

また、一本の丸太から取れる量が多いのが特徴です。

 

逆に柾目というのは年輪の線が平行になっているもののことを言います。

こちらは材木の中心部分を製材した際に取れる部分となっておりますが、中心部しか製材出来ないため、

一本の丸太から取れる量も少なくなってくるのが特徴になります。

またそのため板目よりも高価になってきます。

院庄林業株式会社HP参照

 

さて、かなりズレてしまいましたが、

木を面取りする際、しやすい方向としづらい方向があることのお話をさせていただきます。

この木を見てみますと、こちらも年輪が見えると思います。

この年輪をなぞるように線を書いてみます。

こうすることで少しわかりやすくなったのですが、

木目が斜めに入っているのがわかりますでしょうか。

GALLERY猫の皿HP参照

この斜めの向きによって鉋(かんな)を入れたときはが食い込む方、食い込まない方が出てきます。

 

これらを「順目(ならいめ)」「逆目(さかめ)」と呼びます。

順目は木の年輪をなでるような向きのことをいい、

鉋の刃物は木の繊維にならって進めるのでムラが出来づらく綺麗に仕上げることが出来ます。

 

逆に逆目は木の年輪(木目)に刃が食い込む方向のことを言い、

この向きだと、木の繊維が起き上がってしまい、結果的にムラのある仕上がりになってしまいやすくなります。

そのため、鉋で加工する際は、順目方向で鉋を削り綺麗に仕上げることを意識して行わなければいけません。

 

木はどのように施工したら良いか考えることで綺麗になってきますので、

皆さんも鉋を使う際は木の状態を見極めて加工されてみても良いかもしれません。