2026/10/30
雨の日の洗濯も心地よく。暮らしに合わせたランドリールームのつくり方
快晴ときどき、秋雨。

比較的温暖で、気候にも恵まれている愛知県ですが、ここ最近は雨の日が続いています。
こんなとき、気になるのが毎日の洗濯物。
特に家づくりを考える際、主婦目線で気になることのひとつが「部屋干し問題」ではないでしょうか。
最近ではガス衣類乾燥機の「乾太くん」も定番の住宅設備となり、洗濯の負担を軽減してくれる便利な存在になりました。
とはいえ、乾燥機にかけられない衣類や、デリケートな素材のもの、少量の洗濯物など、すべてを乾燥機に任せられるわけではありません。
また、天候や季節に関係なく室内干しができる場所があると、暮らしの安心感も変わってきます。
では、ランドリールームや室内干しスペースをつくるとき、どのような工夫があると使いやすいのでしょうか。
今回は、毎日の家事を少しでも心地よくするための、ランドリースペースの設計のポイントをご紹介します。
① ランドリールームは、少しゆとりを持った広さに
まず考えたいのが、ランドリールームの広さです。
洗濯機を置いて、物干し竿を設置するだけなら、それほど大きなスペースは必要ありません。
しかし、実際の洗濯には、
「洗う」「干す」「取り込む」「たたむ」「アイロンをかける」「しまう」といった、さまざまな工程があります。
これらを一か所で行おうとすると、意外とスペースが必要になります。
おすすめは、脱衣室と兼用する場合でも、できれば3畳以上の広さを確保すること。
洗濯物を干した状態でも人が通れること、カウンターで作業ができることなど、実際の使い方を想像しながら広さを考えることが大切です。
また、室内物干しを設置する場合は、使わないときに邪魔にならない工夫も必要です。
例えば、天井から昇降できるタイプや、使わないときに壁際へ寄せられるタイプなど。
さらに、空間に高低差をつけたり、小屋裏や吹き抜けの一部を利用したりすることで、普段の生活動線を妨げずに物干しスペースを確保する方法もあります。
限られた床面積の中でも、縦方向の空間を上手に活用することで、使いやすさは大きく変わります。
② 作業カウンターは、少し広めがおすすめ
ランドリールームというと、どうしても洗濯物を干すスペースに目が向きがちですが、実は大切なのが洗濯物を取り込んだ後の作業スペースです。
乾いた洗濯物をたたんだり、アイロンをかけたり、衣類の仕分けをしたり。
こうした作業をその場でできるカウンターがあると、家事の流れがとてもスムーズになります。
特に、洗濯物を広げてたたむことを考えると、カウンターはできるだけ広めに確保しておくのがおすすめです。
また、収納についても、すべてを造作家具でつくり込む必要はありません。
あらかじめ収納の寸法や置き場所を考えておき、お手持ちの家具や市販の収納用品を組み合わせられるようにしておくのもひとつの方法です。
暮らし始めてから、家族構成や洗濯の仕方が変わることもあります。
最初から収納をつくり込みすぎず、使いながら自分たちに合った形に整えていける余白を残しておくことも、長く暮らす家には大切な考え方です。
③ 調湿機能のある自然素材を取り入れる

ランドリールームは、洗濯物から発生する水分によって、湿気がこもりやすい空間です。
だからこそ、内装に使う素材にも少し目を向けてみてはいかがでしょうか。
例えば、珪藻土などの塗り壁や、無垢の木を使った板張りの壁・天井。
こうした自然素材には、周囲の湿度に応じて水分を吸収したり放出したりする調湿作用を持つものがあります。
もちろん、素材によって性能は異なりますし、室内干しによる大量の水分を建材だけで処理できるわけではありません。
換気や空気の流れをきちんと計画することが前提ですが、素材の持つ力を上手に取り入れることで、空間の心地よさにもつながります。
また、自然素材ならではの質感や表情は、毎日使う水まわりの空間にも落ち着きや温かみを与えてくれます。
機能性だけを追い求めるのではなく、毎日使う場所だからこそ、素材の心地よさにもこだわりたいものです。
洗濯のしやすさも、暮らしの心地よさのひとつ

家づくりでは、リビングやキッチン、外観などに目が向きがちですが、毎日繰り返す家事のしやすさも、住み心地を左右する大切な要素です。
ランドリールームも、ただ洗濯物を干すためだけの場所ではありません。
洗う、干す、たたむ、しまう。
その一連の動作をどうすれば無理なく行えるのか。
家族の人数や洗濯の頻度、日々の生活リズムによって、使いやすい形はそれぞれ違います。
便利な設備を取り入れることも大切ですが、それだけに頼るのではなく、間取りや空間の使い方、素材の選び方まで含めて考えてみる。
毎日の何気ない家事が少し楽になり、雨の日でさえ心地よく過ごせる。
そんな住まいを、一緒に考えていきたいと思います。