メニューを開く

メガメニュー を開く

このページの先頭にもどる

メガメニュー を閉じる

コラム

  • 暮らし方のすすめ
  • 暮らしのこと

2026/06/08

日本の家を考える~縁側はなぜ気持ちいいのか~

日本の家を考える~縁側はなぜ気持ちいいのか~

昔ながらの日本家屋を思い浮かべると、多くの人が縁側のある風景を想像するのではないでしょうか。

庭に向かって伸びる木の床。

軒下を通り抜ける風。

季節の移ろいを感じる時間。

現代の住宅では見かける機会が少なくなりましたが、それでも多くの人が縁側にどこか懐かしさや心地よさを感じます。

なぜ縁側は気持ちいいのでしょうか。

その理由は、単なる空間の使いやすさではなく、日本人が長い年月をかけて育んできた暮らし方や感性にあるように思います。


縁側は「部屋」でも「庭」でもない

縁側の魅力を一言で表すなら、「あいだの空間」であることです。

室内でもなく、屋外でもない。

家の中にいながら外を感じられ、外にいながら安心感がある。

そんな不思議な場所です。

現代の住宅では、部屋と庭がはっきりと分けられることが多くなりました。

しかし昔の日本の家は、その境界を曖昧にすることで、自然と調和した暮らしを実現していました。

縁側はその象徴ともいえる存在です。


季節を感じるための場所

春には庭の新芽を眺め、

夏には風を感じながら夕涼みをし、

秋には色づく木々を楽しみ、

冬にはやわらかな陽射しを浴びる。

縁側は四季を楽しむための特等席でした。

日本には豊かな四季があります。

だからこそ、自然を遮断するのではなく、上手に取り込みながら暮らしてきました。

エアコンや照明が発達した現代でも、人が本当に心地よいと感じるのは、自然の変化を感じられる時間なのかもしれません。


人と人をつなぐ場所だった

愛知県岡崎の和風新築注文住宅 サン工房・スタジオ

かつて縁側は、家族や地域の人々をつなぐ場所でもありました。

庭で遊ぶ子どもたちを眺めたり、

近所の人と立ち話をしたり、

家族でお茶を飲んだり。

特別な目的がなくても自然と人が集まる場所だったのです。

リビングでもなく、客間でもない。

だからこそ気負わずに過ごせる。

縁側には、人と人との距離をやさしく近づける力がありました。


「何もしない時間」を受け入れる空間

現代の住まいは、効率や機能性を重視する傾向があります。

収納する場所。

仕事をする場所。

食事をする場所。

それぞれに明確な役割があります。

しかし縁側には、特別な役割がありません。

ただ座って庭を眺める。

風を感じる。

ぼんやり空を見上げる。

そんな時間を過ごすための場所です。

日本人は昔から、何かをするためだけではなく、何もしない時間の豊かさも大切にしてきました。

縁側は、その価値を教えてくれる空間なのかもしれません。


現代の家にも縁側の考え方は生かせる

現代の住宅事情では、昔ながらの縁側をそのままつくることは難しいかもしれません。

しかし、その考え方を住まいに取り入れることはできます。

深い軒の下につくるウッドデッキ。

庭へとつながる土間。

窓辺に設けたベンチ。

リビングと庭を緩やかにつなぐ中間領域。

大切なのは形ではなく、内と外をつなぐ心地よい居場所をつくることです。


日本の家が大切にしてきたもの

縁側は単なる建築の部品ではありません。

自然とつながること。

人との距離を大切にすること。

季節を感じながら暮らすこと。

ゆったりとした時間を楽しむこと。

そんな日本の暮らしの価値観が詰まった場所です。

私たちが心地よいと感じる理由も、そこにあるのではないでしょうか。


まとめ

縁側が気持ちいいのは、風通しが良いからでも、景色が見えるからでもありません。

もちろんそれも理由の一つですが、本質はもっと深いところにあります。

自然とのつながり。

人とのつながり。

時間とのつながり。

縁側には、日本人が古くから大切にしてきた暮らしの豊かさが息づいています。

住まいづくりを考えるとき、縁側そのものをつくる必要はないかもしれません。

けれど、縁側のような心地よい「あいだの空間」を持つことは、これからの住まいにもきっと大切なことではないでしょうか。

(ササキ)

一覧へ

お問い合わせ

心より、皆様をお待ちしております。

お電話でのお問い合わせ

株式会社サン工房・スタジオ 
〒444-0921 愛知県岡崎市中岡崎町6番地1 
営業時間 / 9:00 ~ 18:00