【小さな工夫】~新米設計士のひとりごと-其の11~
こんにちは。
最近、気が緩んで家の物が散らかりはじめてしまったので
片付けていた和出です。
やはり家の中はスッキリしていないと、と思います。
スッキリでいうと、
現在【悠悠閑閑の家】では「スッキリ」と見せる工夫が随所に見られます。
ただ「スッキリ」と言っても抽象的な表現で、
何がどうスッキリなのかいまいちわからないですよね。
今回は線を薄く見せることによって情報量を減らし、
そうすることで綺麗に「魅せる」方法(スッキリ)をお伝えしようと思います。
今回、ご紹介するのは【八掛(はっかけ)】と呼ばれる手法です。
八掛は、主に建具枠回りなどに用いるものとなっております。
↑こちらが八掛と呼ばれる手法。
ただ、正面から見てもあまりわからないので上から見てみましょう。
↑このようになっております。
お気づきになられましたでしょうか。
通常の枠というのは四角形で平面的なものですが、
八掛は三角形になっております。
ではこれが何故、スッキリするのかと言うことですが、
この後、枠回りの外側では珪藻土(左官材)が塗られます。
まだ左官材は塗られていませんが、
枠回りを三角にすることで、左官材を塗れる面積が増え、
結果的に枠回りの木枠がほとんど見えなくなり木枠の線も薄くなります。
特に「スッキリ(線や情報量を少なく)」魅せたい場合はこのような手法を用います。
大工にはこのような小さく繊細な技術があり、
このような技術をサン工房スタジオでは取り入れております。