技 術

技 術

建築に限らず時代は機械化はもちろんのこと合理化、無人化、AI化により利便性や経済性の向上を図ることに技術と労力が注がれてきました。住宅においてもこの30年で目覚ましい技術革新があり、今や工場やコンセントや家具までついた部屋を運んでくる時代です。現場作業は二割程度、残りの八割は工場のライン作業により家ができる時代。効率的な技術としては非常に優れており決して否定するものではありませんが、その様な潮流が腕の立つ職人の仕事を減らしてきたという側面もあります。

例えば、大工が床板を貼る作業。いわゆる新建材のフローリングは大きな合板の上に薄い木材が貼られているだけですから誰でも失敗なく簡単に短時間で多くの面積を貼ることができます。ところが、私達の様に無垢の床板を使う場合は、まず床板を仮並べしてバラツキや節の多い少ないを見るところから始めます。ジョイントの位置を考えながらカットし季節(湿度)による木材の収縮や膨張を考えながらほんの少しだけゆるく張っていきます。

どの様に張っていけば床鳴りを防げるか、この木はどんな風に反ってくるのか、「ほんの少しゆるく」の具合はどのくらいか。そこには先人から受け継がれてきた知恵と技術が必要で、また次の世代へ受け継いでいかねばなりません。

私達がこの様な確かな技術である職人の手仕事を大事にするのは、住まい手の思いや要望に応えるためだけでなく、これまでの「日本の家」をつくってきた素晴らしい職人技術を次世代に残したいという思いがあります。建築中に是非足を運んでいただき、「本来の仕事」をする職人の技術を見て下さい。一見簡単そうに見える作業が実は微妙な匙加減をしていたり高度な技術を必要とするものだったりもします。

「今、何の作業をしているんですか?」「この道具は何ですか?」と職人に遠慮なく聞いてみて下さい。職人も喜んでお答えするでしょう。せっかくの機会ですから出来上がるまで手仕事による職人技術を皆さんに楽しんでいただきたいと思います。

《 大工の仕事 》

安心安全に、より快適に住む為には、設計が良いばかりでなく、高い技術を身につけた大工の力が絶対に必要です。しかしながら最近の機械による加工技術の発展や、金物や新建材の普及により、様々な素晴らしい大工技術は受け継がれることが少なくなってきました。

木を見て使う場所を考えたり、継手仕口などの加工の仕方でより強くなる工夫をしたり、ノミやカンナなどの道具によりひと手間かけることでよりきれいに納めたり、美しく見せたりと大工技術の素晴らしさは枚挙にいとまがありません。

私達の「日本の家」づくりにおいては、出来る限りこれまで日本の大工に培われてきた技術を使いたいと思っております。それはより強くより快適な家づくりを目指す為だけでなく、この素晴らしい大工技術を次世代に残したいという思いがあるからです。

《 板金職人の仕事 》

環境意識やリサイクルへの意識、地震に対する安全性、またコストパフォーマンスへのニーズから「再生可能な金属素材」「瓦より軽い」「トタンより、カラーベストより長持ちする素材」として近年ガルバリウム銅板(亜鉛とアルミの合金)が多く使われるようになってきました。

屋根や外壁は、常に雨や風、日光や紫外線にさらされており、住宅の中で最も酷使されている部分の一つです。建設板金の仕事は、瓦以外の屋根の工事や、雨樋、外壁を伝って雨水を外部へ排出する水きりの設置など、住まい手の大切な住宅を守り、長持ちさせる大事な役割を担っています。大きな成形された塗装板を、現場で曲げる、切る、加工する為、ここでも職人の優れた技術は必要になるのです。

《 左官職人の仕事 》

左官とは、床・壁・天井などの仕上げを鏝を使い仕上げる手法です。日本の高温多湿な気候風土の中、古くは平安時代から培われてきた技術で、吸湿性の高いしっくいや珪藻土などの材料を使うことにより、室内の湿度を調整し、夏でも快適に過ごすことができる優れた仕上げです。

全て手仕事で施工するため、材料を現場で練り、下塗り、乾燥、仕上げまでを行います。鏝を使い塗仕上げていくため、壁紙のように継ぎ目ができることがなく、一体の面として施工することもできます。そのため適切なお手入れさえすれば、半永久的に使うことができます。

近年、左官仕上げの持つ風合い、優れた調湿性、防火性などが見直され、私達のように健康に住むことができる家づくりをしている工務店などで左官仕上げは多く使われる様になってきています。特にコロナ禍の中、強アルカリ性の漆喰はウイルスが1時間で死滅すると言われ、抗ウイルス性壁材として再注目されています。また珪藻土の脱臭性能なども、快適に住むための良い性能だと思います。これら快適に住むための材料を施す左官職人の技術も今後残すべき「日本の家」づくりの技術であると思います。

《 建具職人の仕事 》

建具は柱や壁とは違い、住まいの中で唯一動く存在であり、空間の印象を決める名脇役的存在です。私達はそんな建具について、それぞれの家に合わせて一本一本デザインし建具職人が製作します。デザインにおいては、頻繁に人の手に触れる場所にあるため、手触りや素材をよく吟味し、より空間に合う様に細かい寸法を決めていきます。

また、光を通す建具・空間を分けたりつなげたりする建具・気配を感じる建具・寒さを防ぐ建具など、目的に応じてデザインや素材を変えます。そうすることで、心地よい空間の中で、無理のない生活を送ることができるからです。

この様に様々なデザインを形に変えながら、機能も持ち合わせた建具をつくる建具職人の技術もまたかけがえのない「日本の家」づくりの技術です。

《 庭師のしごと》

心地良く住む為には、外部の自然との関係性を考慮することも、とても大切であると考えます。窓から見た樹木や石がバランス良く見える様に配慮したり、奥行きを感じられる様に塀や石積みの高さや角度を検討したり。

また、内部からだけでなく外部からの見た目も大事です。樹木や塀、石積で建物の足元を隠してあげることで建物の見え方は見違える程良くなります。この様に、内外部とも建物と庭の関係は切っても切り離せない関係です。

庭師は単に建物のあり方、建物内部からの見え方を頭に入れつつ、庭に自分達の世界観を注ぎ込みます。そこには植物や石などの自然物に対する知識と素材の使い方や空間をとらえるセンスも必要です。無から有を生み出し、有をより意味のある物に変える……。それが庭師の仕事だと言えます。

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