愛知県日進市で木の家をつくる【閑穏の家完成しました】~現場の風景-其の52~
昨日、日進市の猫と住む家「閑穏の家」が無事にお引渡しをすることができました。
私たちサン工房岡崎スタジオとして4棟めのお宅となります。
お庭はこれからですが、この家でご家族が末永く幸せに住んでいただけることを願っております。
さて、上棟時にもこの家の設計を振り返らせていただきましたが、
今回は完成ということで、一度ご覧になられた方もおられると思いますが、再度設計から施工を振り返らせていただきます。
この家は約40年くらい前に造られた少し古い造成地に計画された大屋根の家です。
敷地は60坪ですが、地区計画により、壁面後退の規制が厳しかったり、南に総2階の高さの高い家もあることから、
日照や視線の抜ける場所をいかに設けるかを綿密に検討しました。
上の写真を見ていただければわかりますが、壁面後退規制が3方面に掛かってきますので、
実質45坪の敷地と同じになってしまいます。
また南の住戸が南側の大部分をふさいでいるために、南東~東に視線が抜けるような計画にしました。
南東の方角にリビングダイニングを配置し、
木製サッシの大きな開口により、梅の木の畑に視線を抜きます。
南側の住戸の方角は、開口を設けても塞がれてしまうので、
閉ざしても良いような水回りなどをを持っていきました。
模型でも家と敷地及び周囲の環境とのの関係性をしっかり確認いたしました。
建物の形としては一部が2階の大屋根の家とし、矩計の検討図よって軒の出と高さ、室内の天井高さを綿密に検討しました。
大屋根の高さをなるべく低くしながら、吹き抜け空間の中を階段で上がる設計ですが、頭が当たらないように注意しました。
また階段を上がりきる前の一段下がったところから小屋裏に入るように計画しました。
6月7日、8日は天気も良く無事に上棟することができました。
大屋根はどうしても垂木に継ぎ手が生じてしまいますので、継ぎ手の位置も同じ一にならないように交互に配置ししています。
古い造成地の角地に建つ大屋根が特徴の家は、街角のシンボルになりそうです。
設計の時よりこの大屋根ができることはとても楽しみにしておりました。
イメージどおりの形になって本当に良かったと思います。
このような設計や施工の段階を経て、「閑穏の家」は昨日無事にお引渡しすることができました。
お施主様とは約3年のお付き合いになりますが、これからも末永いお付き合いをよろしくお願いいたします。
「閑穏の家」はお施主様のご厚意により、施工中が見れる見学会や、完成見学会を来春開催する予定でおります。
インスタグラムやホームページにてご案内させていただいますので楽しみにしていてください。