岡崎市、豊田市で土間のある家がご希望の方へ【楽しい曖昧空間】~木の家設計作法-其の227~
かつての日本の伝統的な民家などには、地面とほぼ同じ高さで床がなく、土足で利用する部分、
いわゆる土間があり、そこは主として、作業場や、炊事場、通路(通り土間)などとして使われていました。
土足の空間という意味では、現代住宅の玄関も、土間と言えますが、一般的に土間と言われるのは、
ある程度の広さがあり、屋内であるにも関わらず、床を張らず、三和土やコンクリート、
タイルなどで仕上げられた場所を言います。
「星垂る灯の家」(土間がある家・街中の家) 詳しくはこちら
土間は屋内と戸外を、ゆるやかにつなぐ中間領域であり、家の中にありながら、
屋外のような雰囲気と役割を持った、いわば内部的外部、外部的内部とも言える曖昧な空間です。
そしてこの土間や縁側といった曖昧な空間こそ、伝統的な日本の家の特徴のひとつであり、
日常生活の中でさまざまな機能を担いつつ、かつ楽しさと開放感を感じさせる優れた場所なのです。
また室内と庭との、連続性の演出という点では、数寄屋の本質に通ずるものがあります。
日本の文化とも言える曖昧な空間だからこそ、機能性のみならず、精神的なな豊かさをもたらす土間。
機会があれば是非ご提案したいと思います。
「懐の家」(土間と薪ストーブがある家・瓦の大屋根の家) 詳しくはこちら