静心の家と長屋

しずごころのいえとながや
昭和初期に建てられた住宅の母屋を改修し、農業用倉庫を住宅離れに建替えました。人や車が行き交う通りから少し離れたこの地では、風に揺られる木の音や鳥の囀り、虫や蛙の鳴き声が鮮明に感じられます。
奥様のライフワークであるヨガを行う離れの広間、広間から眺める庭の小川のせせらぎ―豊かな自然と向き合い、心落ち着かせる空間です。離れと母屋はピザ窯のあるテラスでつなぎ、訪れる人と楽しいひと時を過ごせる設えになっています。主屋の食堂や居間は、陽の当たる南側につくりかえ、離れと行き来できる出入り口を新設しました。長い間家を支えてきた柱や梁が新しい空間と融合し、この家の80年以上の歴史とご家族の記憶を紡いでいます。