望郷の家

ぼうきょうのいえ
将来、家から出て遠く離れた場所に新しい生活を築いたとしても、「いつでも帰りたいと思える場所」になれば良いなという思いで設計しました。家族と他愛ない話をした日常、誕生日やお正月などのイベント、隣の工場から作業服で出てくるお父さんの姿・・・きっと、お子さんにとってはそれらが大切な場面として心に残ると思います。ふと実家を懐かしむとき、それは建物の姿かたちではなく、父の姿や母の手料理、家族との会話、それらをとりまく場面だと思います。
建物はあくまでも「器(うつわ)」です。つまり生活 ( = 料理) を包み込む器でしかありません。そこにどのような家族の場面が生まれるか。それが大事なことだと思います。
きっとこの家では、家族みんなが笑って過ごせる場面がたくさん生まれることでしょう。