2026/08/21
本物の素材ってなんだろう。
本物の素材って何でしょうか。
そんなお声をいただくことがありましたので、あらためて
サン工房が考える「本物の素材」についてお伝えできたらと思いコラムを書いています。

自然素材の家づくりを突き詰めていくと、昔ながらの「荒壁」を立ち上げ、土壁を塗り、漆喰で仕上げる。
木の家ならではの動きによって生まれる粗さや、年月とともにできる多少の隙間さえも、その家の味わいとして受け入れる。
私たちも、そうした家づくりには大きな魅力があると思っています。
けれど、サン工房、サン工房スタジオが考える「本物の素材」は、単に自然由来の素材や、昔ながらの材料を使うことだけではありません。
私たちには、私たちなりの「本物」の定義があります。
たとえば、日々の暮らしの中で直接肌に触れる場所には、身体に負担の少ない自然素材を使う。
家の中の空気や湿度、温熱環境を整え、季節を通して心地よく暮らせる素材を選ぶ。
そして、見た目やイメージだけで「良い素材」と判断するのではなく、断熱性能や構造性能など、ひとつひとつの部材について、できる限り数値や根拠を持って選定する。
長期優良住宅の基準を満たし、許容応力度計算による耐震等級3を確保する。
それは、自然素材の家だからこそ、安全や性能を妥協してはいけないと考えているからです。
もちろん、性能だけでもありません。
長く使い続けることができる丈夫さがあるか。
将来のメンテナンスまで考えられているか。
価格に対して、それだけの価値があるのか。
そして何より、そこに住む人が「好きだ」と思えるものなのか。
さらに、その素材を扱う職人の技術があり、その技術が次の世代へ受け継がれていくことも、私たちは大切にしています。
自然素材だから良い。
高価だから良い。
昔から使われているから本物。
私たちは、そう単純には考えていません。
健康、快適性、性能、安全性、耐久性、メンテナンス性、コストバランス、愛着、そして職人の技術。
さまざまな視点から素材を見つめ、そのすべてを総合して、
「この家に住む人にとって、本当に良いものなのか」を考える。
その答えに責任を持てるものを、私たちは「本物の素材」と呼んでいます。
昔ながらの素材をそのまま残すことも、素晴らしい選択です。
一方で、現代の暮らしに必要な性能や安全性を備えながら、自然素材の良さを活かしていくことも、これからの家づくりには必要だと思っています。
大切なのは、素材の名前ではなく、なぜ、それを選ぶのか。
そして、その選択が何十年先の暮らしにとって本当に良いものなのか。
私たちは、ひとつひとつの素材に理由を持ち、
その積み重ねによって、長く愛される家をつくっていきたい。
それが、サン工房、サン工房スタジオが考える「本物の素材」です。
(文・ササキ)