岡崎市の工務店からのひとこと【ウッドショックに対して 日本の木を使う-1】~木の家設計作法-其の184~
現在、日本の国土の67%、国土の約3分の2が森林です。
しかしながら林野庁が平成28年度に発表した日本の木材自給率は34.8%です。
国土の約7割が森林で、かつその4割が、木材として使うための人工林であるにも関わらず、
自給率34.8%という数値は決して高い数値ではありません。せっかくたくさん資源を持っていても、
65パーセントは輸入材を使っている現状にどこか矛盾を感じていました。
今年の4月頃から住宅業界で、「ウッドショック」という言葉が聞こえるようになりました。
それは、簡単に言えば、外国の木材が日本に入って来なくなっている状況が続いているというものです。
それにより、これまで上記のように国産の木材ではなく、外国産の木材を多く使ってきた日本の住宅業界が、
木材不足に陥り、着工できない状況になり、非常に深刻な状況に陥っています。
原因としては、アメリカでコロナ禍による生産調整の最中、経済政策による住宅産業が活況し、木材供給が追い付かなくなっているとのことです。
それにより木材価格が高騰しています。さらに中国の国内需要も高まり、米中の需要が高い中、品質・価格にうるさい日本に出荷するよりも、
まずはアメリカや中国市場に出荷するという状況に変化したとのことです。
このような状況はなかなか予想がつかないことなのかもしれませんが、日本の国内の良材をしっかり使っていくということよりも、
外国の圧力や目先の利益だけに捉われた政策や、企業の方針による”ツケ”が今、回ってきたとも言えます。
私たちはこれまでも、日本の木、そして地元の木を使って家づくりをしてきました。
その理由はこの後の設計作法で述べていきますが、その姿勢はこれまでも、そしてこれからもずっと変わることはありません。
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