【窓の役割】~木の家設計作法-其の517~
住まい手にとって、窓はとても大事な役割を果たしています。
その中でも大きな役割としては、昼光を入れること、そして風を入れることです。
最近では省エネを推進する温熱環境の観点から、窓の設置は不利な条件になってしまう為、
無くしたほうが良いと考える方も多くなっています。
ここではもう一度「窓の役割」を考え、今後の家づくりに生かしていただければと思います。
主な窓の役割
1.採光(自然光を取り入れる)
窓は太陽の光を室内に取り入れる役割があります。これにより、日中の照明の使用を減らし、電気代の節約や心地よい空間づくりにつながります。
2.換気(空気の入れ替え)
窓を開けることで、室内の空気を外の新鮮な空気と入れ替えることができます。湿気や臭い、二酸化炭素の排出にも効果的です。
3.眺望(外の景色を楽しむ)
窓から見える風景は、心理的な癒しや開放感を与えます。特に自然の景色が見える窓は、ストレスの軽減にも役立ちます。
4.デザイン性・空間演出
窓の配置や形状、大きさによって、家の外観や内装の印象が大きく変わります。インテリアと一体になって空間を演出する役割も担います。
5. 非常時の避難経路
一部の窓は非常口としても機能します。火災などの緊急時に逃げ道となる重要な要素です。
私たちは、単純に性能的数値だけにとらわれることなく、高い断熱気密性能に関して維持しつつ、
開口部を設けたり、窓を開けることによる数値では表せない感覚的な心地良さというものを
しっかりと感じていただける設計を心掛けたいたいと思っています。
サン工房・スタジオ代表:袴田英保
「風光る平屋」(開放的なリビングの家・ガレージがある家) 詳しくはこちら