【小さな家はシンプルに】~木の家設計作法-其の503~
小さな家はなるべくシンプルに設計したほうがが良いと思っています。
あれもこれもと詰め込む設計というよりも、構造や形、間取りもできる限りシンプルに
本当に必要なものだけを残した引き算のような設計と言ったらいいのかもしれません。
小さな家をシンプルに設計する理由をはさまざまですが、以下に主なものを挙げていきたいと思います。
1.コスト削減
小さい家は材料や建設費用が少なくて済み、シンプルなデザインにすることでさらにコストを抑えることができます。
特に、装飾や複雑な構造を避けることで、予算内に収めやすくなります。
2.効率的なスペースの利用
小さな家では、空間を最大限に活用するためにシンプルで機能的なレイアウトが重要です。
不要な装飾を省き、必要なものだけを配置することで、居住空間を快適に保つことができます。
3.メンテナンスの簡便さ:
シンプルなデザインは、家のメンテナンスが簡単であることが多いです。
装飾的要素が少ない分、汚れや損傷が目立ちにくく、修繕も容易です。
4.環境への配慮
小さな家は、エネルギー効率が良く、環境に優しい生活を提供します。
シンプルなデザインにすることで、使用するエネルギーや資源を削減でき、持続可能な生活を実現する一助となります。
5.リラックスできる心的要素
シンプルな家は、過度な装飾や複雑なデザインが少ないため、落ち着いた空間を作り出し、精神的な安らぎやリラックス感を提供します。
物が少ないことで、整理整頓もしやすくなります。
6.将来の生活への対応
時代の変化や家族の状況に合わせて簡単に改造できる柔軟性を持つことができ、シンプルな設計はその後の変更や調整に対応しやすいです。
シンプルで機能的な小さな家は、効率性と快適さを兼ね備えた理想的な住まいとなることが多いですね。
いかがでしょうか。シンプルに設計することで、小さいながらもフレキシブルな空間が生まれ、住まい手によって住みこなすことができる大らかな家ができるのかもしれません。
これからも、いろいろな条件によって、小さめな家にしなければならない場合があるかと思いますが、シンプルさを頭に入れながらご提案をしていきたいと思います。
サン工房・スタジオ代表:袴田英保
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