2024.12.30(月)

  • 設計作法
  • HOME
  • ブログ
  • 【土地が語り掛けるもの(土地のもの語り)】~木の家設計作法-其の495~

【土地が語り掛けるもの(土地のもの語り)】~木の家設計作法-其の495~

土地には何か訴えかけてくるものが必ずあります。

 

地の力とでもいうか、何か惹かれたり、感じたりします。

今回は家づくりにおいて、そのような「土地が語りかけるもの(土地のもの語り)」には具体的にどんなものがあるかを考えていきたいと思います。

 

1.地形や環境が語る自然の声

・風の流れや日当たり

土地の位置や周辺の建物の影響で、光や風の入り方が変わります。これを活かして、心地よい空間をデザインすることが大切です。。

・地形や植生

高台や低地、またはその土地に自生する植物が、その場所の特性を教えてくれます。自然と調和する家づくりのヒントとなります。

・四季の変化

季節ごとの景色や気候の変化は、家を建てた後の生活をイメージする際に重要な情報です。

 

2.歴史や文化が語る背景

・地域の歴史や風土

昔からその土地に暮らす人々の営みや伝統は、その場所特有の魅力です。これを取り入れることで、家がその地域に馴染むようになります。

・地名や風習

地名にはその土地の過去の使われ方(田畑、湿地、川沿いなど)や災害の記憶が含まれていることも多く、家づくりの参考になります。

 

3.土地が持つ制約や可能性

・法規制やインフラ

建築基準法や都市計画、上下水道や電気といったインフラの状況も、その土地の特性が語るものの一部です。

・地盤の強さや安全性

その土地での建物の安定性や、災害リスクを知ることも、土地が教えてくれる重要なポイントです。

 

4.感覚的なインスピレーション

・雰囲気や空気感

土地を訪れたときに感じる「この場所が好きだ」「ここに住みたい」といった直感も、土地が語りかけるものだと思います。

・音や匂い

静かさや賑やかさ、自然の匂いや近隣からの香りなどは、その土地ならではの生活感を予感させます。

 

5.周囲とのつながり

・近隣環境やコミュニティ

周囲にどのような家や施設があるのか、また近所付き合いの様子は、その土地の暮らし方を大きく左右します。

・アクセス性や利便性

交通の便や商業施設の位置などは、その土地が提供する生活の利便性を示します。

 

家づくりにおいて、土地の「声」を聞くというのは、その場所に宿るすべての情報や特徴を感じ取り、

それを設計や生活に活かしていくことを意味します。それは、単に家を建てるのではなく、その土地での新たな物語を紡ぐ第一歩と言えるでしょう。

方角からくるもの、地の神様のある場所、大きな大木、石など物からくるものなど、何かしら必ず訴えかけてきます。

 

 

私たちはそれらをつぶさに観察し、これまでの土地の物語りを感じることで、

 

新しい物語りをつくる気持ちで、設計において「家と庭」を考えていきたいと思っています。

 

サン工房・スタジオ代表:袴田英保

 

「翡翠の家 」(坪庭がある家・ガレージがある家) 詳しくはこちら

注文住宅に関するご相談、リフォーム
その他ご相談がございましたら、
フォームよりお気軽に
お問い合わせください。

お問い合わせ

お電話でのお問い合わせ

[営業時間]平日/休日・祝日 9:00~18:00