【キッチンの位置】~木の家設計作法-其の482~
私たちは設計作業を始める前に、
「物語」という住まい手のご要望をご記入いただいたノートをもとにじっくりとヒアリングをします。
とりわけキッチンについては大事な場所ですので、住まい手のお考えをしっかりと伺います。
そのうえでまずは全体の配置計画をしていくわけですが、
キッチンの位置は家の中心に近い場所に来ることが比較的多いと思います。
「舘山寺の長屋」(キッチンが中心にある家・寄棟の平屋) 詳しくはこちら
以前の日本の家屋は食事をする場所よりもリビングのようなくつろぐ場所を家の中心に配置することが多かったと思いますが、
生活が多様化し、家族それぞれくつろぎ方や過ごし方が違う現代においては、
家族が同じ時間を過ごすダイニング(食事をする場所、もっと言えば食事をしながら家族と会話をする場所)を家の中心とすることが多くなりました。
そこでダイニングに近接するキッチンも必然的に家の中心に近い位置に設計することが多くなったのだと思います。
また、奥さん(お母さん)がご家族みんなの行動を把握するという意味合いでもキッチンが中心というのも良いのかもしれません。
代表:袴田英保
「和敬静寂の家」(中庭のある家・コの字型の平屋) 詳しくはこちら