2024.05.12(日)

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【素材】注目の自然素材、木繊維断熱材ってどんな素材? ~スタッフのひとりごと-其の160~

 

豊田市で和モダンな木の家/サン工房岡崎スタジオ

2022年に断熱性能等級6、7の新設され、国の省エネ補助金制度の後押しもあり、

新築住宅およびリフォームを検討中の方の住宅の断熱性能への関心が高まっています。

ここでは断熱材の種類と特徴、

そしてサン工房スタジオで採用されることもある、木繊維断熱材シュタイコとはどんなものか紹介します。

 

断熱材にはどんな種類があるの?

断熱材には鉱物系、発泡プラスチック系、木質繊維系、天然素材系などがあります。

 

鉱物系

■グラスウール・・・主にリサイクルガラスを繊維状に加工したもの。耐火性に優れ安価。最もスタンダードな断熱材。

■ロックウール・・・玄武石や天然岩石が原料の人造鉱物繊維。耐火性と吸音性に優れる。

鉱物系のデメリットとしては、素材自体に調質性がないため空気層に湿気をためこみやすいといわれています。

壁内結露は木造住宅の大敵です。壁内で水分の逃げ場がなく蒸れた状態のままでいると、構造材などが腐朽、カビなどで痛み、健康被害だけでなく建物自体の「耐久性」にも影響します。

ですので鉱物系断熱材自体は悪いものではありませんが、使用する場合は内部結露対策をし、きちんと施工する必要があります。

 

発泡プラスチック系

■スタイロフォーム・・・ポリスチレン樹脂使用。軽くて扱いやすいが、防音効果は低く衝撃に弱い。

■ウレタンフォーム・・・ポリウレタン樹脂使用。耐水性、遮音性は高いが、耐火性が低い。

断熱性が高く、軽量で施工性が良いことから、多く採用されています。

発泡プラスチック系断熱材のデメリットは、経年による断熱性の低下の可能性があることです。

 

木質繊維系

木質繊維系断熱材は自然由来の素材で有害な化学物質を含まず、

さらに難燃性、防音性などの機能性もありながら、夏の暑さ対策にも効果的な断熱材です。

■セルロースファイバー・・・不要な新聞紙を再利用して作られる、アメリカで開発されてから80年の歴史を持つ断熱材です。

吸放湿性に優れ、結露やカビの発生を抑える効果があります。

ホウ酸処理されているため、仮に燃えても有害な物質が発生せず炭化し、燃え広がらない防燃性が特徴です。また防虫効果も見込めます。

吹き込み施工の為、筋交いや配線・コンセントボックス回りなどの細かな隙間にも均一に充填されるため、施工時の隙間がうまれにくく、断熱効果も高いです。

エコで機能性も高いセルロースファイバーですがデメリットは、重みのある断熱材の為、施工後に地震や強風による建物への振動などで仮に沈下を起こすケースもあるようです。

沈下した場合に隙間が生じて断熱欠損にならないよう対策し、丁寧に施工することが必要です。

 

■シュタイコ・・・原料は循環型(成長資源・リサイクル)の間伐材や古材などの木材です。間伐材や古材のチップを高温の水蒸気で繊維状にほぐし、繊維をマット状や板状に自己接着性で(※接着剤を使わずに!)圧縮成形したもの。

高密度な木繊維で構成されているため、万が一火災が発生した際には表面に炭化層を素早く形成し火災の広がりを抑え、多くの石油化学系断熱材とは異なり 火災時に有毒ガスを発生しません 。

他の断熱材と比べると高価ではありますが、優れた熱容量と透湿性で日本の真夏でも快適に過ごすことができることから、四季を通して快適な住環境を保ってくれます。

断熱材自体に防虫効果はないため、しっかりとシロアリ対策をする必要があります。

 

断熱性能とともに家づくりで大切なこと

今回は注目の木質繊維系断熱材をメインに紹介しました。

さて、2024年度の省エネ補助金制度「子育てエコホーム支援事業」5月10日時点で予算に対する補助金申請額の割合が、すでに新築で12%、リフォームで6%となっております。

昨年度のこどもエコ住まい補助金は夏頃には予算枠がいっぱいになり募集終了となっていた経緯もありますから、家づくりを計画中の方はお早めにご相談ください。

ただ、なによりも家づくりで大事なことは、補助金がもらえるかどうかではなく、

家づくりの考え方に納得して、気持ちよく打合せや工事がすすめられるかどうかだと考えています。

 

家づくりを考え始めたとき、目先のお得感や流行りの建材など、

SNSなどで目にすると、つい心惹かれてしまうものですが、

子育て世代のボリュームゾーンの30代,40代で家を建てることを考えたとき、

残りの人生70年近くを共にする家だから、

お得感よりも「丈夫で長持ちすること、持続可能な家づくりであること」にも目を向けてほしいなと思います。

長年木造建築を手掛けてきたサン工房スタジオが、科学技術が発達した現代に

なぜシュタイコをはじめとした自然素材を使うことにこだわるのか?

なぜ構造材に桧や杉の国産無垢材を使い、日本の伝統構法で建てるのか?

四季と共に暮らす家や五感を育むプランニングを提案するのか?

6月には家づくり相談会などのイベントも開催予定ですので、

素朴な疑問や質問など直接設計者に聞けるチャンス。

お気軽なお気持ちで参加してみてくださいね。

スタッフ:ササキ

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