【墨出し】~新米設計士のひとりごと-其の53~
こんにちは。
建築業界に入って分からない専門用語が多々ありましたが、
最近少しずつ分かるようになってきた和出です。
ところで皆さん、
〝墨出し〟という言葉をご存じでしょうか。
分からない方は、本当に何のことか分からないのではないかなと思います。
こちら目印の様なもので、
例えば、大工さんが木を切るとき、「切るラインを出しておいて」と言うことを
「墨出ししておいて」と言ったりします。
そんな墨出しですが、
最、近土台の墨出しを愛知県名古屋市の現場で行ってきました。
こちらが土台の墨出しです。
土台材の置く位置を出しています。
このコンクリートの上に見えている黒い線に沿って土台を設置していきます。
土台の墨出しは1箇所1箇所行っていきます。
そして線を全て書いてしまったら、
次は数字を書いていきます↓
この赤い56という数字分かりますでしょうか。
また、これにどんな意味があるか。
これはやらない人もいるのでは無いかと思うのですが、
実はこれ、数字の手前に見えているアンカーボルトと墨(線)の距離を示しています。
土台を据える際は、
アンカーボルトの位置に穴を開けて、
差し込むように土台を据えなければいけません。
そうすることで基礎と土台を繋げ固定する事が出来るからです。
では、施工する時を考えてみましょう。
土台を据える際、一目見て土台のどこにアンカーボルト用の穴を開けたら良いか分かったらとても作業しやすくないですか?
いちいち距離を測るより、土台の墨出し時に墨(線)からアンカーボルトまでの距離を全て出しておけば、
その後スムーズに作業できます。
私が最近知って感動した墨出しの一つでした。