岐阜県可児市で木の家完成【行雲流水の家(施工編②)】~現場の風景- 其の36~
先日お引渡しが終わった岐阜県可児市の「行雲流水の家」
岡崎スタジオの第1棟めとなるこの家への思いを綴る意味合いで、数回に分けて、「行雲流水の家の設計~施工を振り返っていきたいと思います。
6月の上棟も無事終わり、そこからは約半年間、主に大工さんの工事を進めていきました。
本当に丁寧な作業をしていただき、細かい部分まで綺麗に納めてくれました。
窓を設置し、構造用合板による外壁廻りを納めたら、シロアリの防蟻工事を行い、床の根太を取付ます。
根太には白蟻に強く、腐りにくく長持ちする桧を使っています。
私たちの家は下面の断熱を床断熱工法で行っています。よって床下から壁の中を伝わって入ろうとする冷気や、床の部材同士の継ぎ目から入ろうとする冷気を止めなくてはなりません。今回も細かくチェックしながら気密施工を行いました。
屋根下と外壁面にセルロースファイバー断熱を吹きました。古い新聞紙を破砕し断熱材を、不織布の中にパンパンになるまでしっかりと吹いています。
環境にも良く、熱も伝わりにくい優れ、専門業者の施工しますので品質的にも安心できる断熱材です。
内部の断熱工事の間、大工さんは外壁の塗壁下地の桧材による木ズリの工事を進めていきます。この下地の上に左官業者さんが塗壁を塗ります。
内部の断熱工事が終わると大工さんが天井の工事を進めていきました。
全ての板材を梱包出して並べ、色や目の模様を見て貼る順番を考えてくれました。
桧の床材を張っているところです。板の伸縮を考慮しながら、丁寧に一枚一枚貼っていきます。
お施主様のお子さんの夏休みの宿題で、大工さんに、端材を利用した椅子づくりを教わりました。
一生の思い出に残る作品ですね!!
省力化が進む家づくりの中で、プレカット階段が多い中、今回は大工さんが階段材を加工してくれました。
造作工事においては大工さんが様々な部材を手を抜くことなく、細かく加工してくれました。
写真は巾木の加工を施した材です。ボードを差し込むしゃくりと言われる加工もしっかり行っています。
今回は段板の材料も大工さんが選定しています。杢目がとても個性的で、納まりがとても綺麗な階段が出来上がりました。
大工さんの工事が終わると、左官職人さんたちにより、外部、内部の塗壁工事を進めていきました。
大工さんが施工した木ズリの上にラス網を張りモルタルを厚く塗ります。養生期間を経て最終仕上げをしていきます。何層にも重ねていくとても丁寧な仕事です。
外壁の左官工事を終え、最終チェックをした後、外部足場を外しました。
きれいな外観のお披露目です。
内部の左官の最終仕上げ工事です。左官職人さんが見事な鏝使いで綺麗な漆喰仕上げをしてくれました。
こうして優れた技術をもった、たくさんの職人さんたち、専門業者さんたちの力で、「行雲流水の家」は無事完成いたしました。
次回は完成した写真をお送りしたいと思います。