【二階のリビングダイニング】~木の家設計作法-其の484~
二階建ての場合、ほとんどの家は一階にリビングダイニングを計画します。
しかしごく稀に二階にリビングダイニングを配置することもあります。
いわゆる「二階リビング」です。
二階リビングにする主な理由としては、街中の敷地などの場合において、
主にリビングダイニング空間の日照の確保や視線を気にしなくて良いなどプライバシーを確保したい場合などです。
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しかしながら、二階リビングの提案はいつも慎重な検討しなければならないことと、建主の理解を必要とします。
なぜなら、メリットと同時にデメリットもあるからです。
【2階リビングの主なメリット】
1.プライバシーの確保がしやすくなる
道路や歩道からの視線を避けやすく、プライベートな空間を確保しやすくなります。
2.日当たりが良くなる
2階は一般的に日差しが入りやすいため、明るく開放的なリビングを作りやすくなります。
3.眺望が良くなります。
周囲に建物がない場合や高台の場合、より良い景色を楽しむことができる。
4.防犯性が高まります。
リビングが2階にあることで、窓を開け放していても1階に比べて侵入されにくく、防犯性を高めやすくなります。
5.風通しが良くなります。
2階は風通しが良いため、中間期など自然換気がしやすくなります。
【2階リビングの主なデメリット】
1.動線が複雑になりやすい。
買い物帰りなどに重い荷物を常に2階まで運ぶ必要があるため、日常の動線がやや不便になりがちです。
2.加齢に伴い不便さを感じやすくなる。
若い年齢のうちは良いのですが、高齢になったり、足腰が弱くなったりすると、階段の昇り降りが負担になります。
3.冷暖房の効率が悪くなりがち
2階は1階に比べて夏は暑く、冬は寒くなりがちで、冷暖房の効率が悪くなることがあります。
2階リビングは、日当たりやプライバシーを重視する場合に適していますが、
家族のライフスタイルや将来のことも考慮して決める必要があります。
若い時は二階に上がることが苦にならなくても、年齢を重ねていくと、
上がる行為が億劫になったり、できなくなったりするからです。
このように二階リビングにするかどうかの検討は、
必ずメリットとデメリット理解していただきながら、慎重に計画したいと思っています。
代表:袴田英保
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