愛知県岡崎市でシンプルな和風住宅をお考えの方へ【日本の美-5】~木の家設計作法-其の249~
床の間には掛け軸や飾り花を活けるが、しかし、それらの軸や花もそれ自体が装飾の役をしているよりも、
陰翳に深みを添える方が主になっている。
われらはひとつの軸を掛けるにも、その軸物とその床の間の壁との調和、即ち「床うつり」を第一に貴ぶ。
われらが掛け軸の内容を成す書や絵の巧拙と同様の重要さを裱具に置くのも、実はそのためであって、
床うつりが悪かったら如何なる名書画も掛け軸としての価値がなくなる。
「縁園の家」(床の間がある家・現代数寄屋の家) 詳しくはこちら
それと反対にひとつの独立した作品としては大した傑作でもないような書画が、床に掛けてみると、
非常にその部屋との調和が良く、軸も座敷も俄かに引き立つ場合がある。
(陰翳礼賛・谷崎潤一郎)
「恵泉の家」(茶室がある家・木が美しい家) 詳しくはこちら