木造住宅工務店豆知識【土庇空間】~木の家設計作法‐其の126~
今は濡れ縁やデッキをつくることはあっても、あまり土庇という空間を単独でつくることはないかとは思います。
それは基礎の出現と、基礎内部の点検により、床面の高さが高くなったことにより、
濡れ縁などの緩衝帯の外部床面がある方が、出入りしやすくなったのもその一因かと思います。
「山嶺露の家」(大屋根の二世帯住宅・現代数寄屋の家) 詳しくはこちら
土庇空間というと茶室の躙口の前なんかがイメージしやすいかと思いますが、
低い庇の下、室内から出ればそこはもう外という空間です。
狭い室内をやりくりして外との境界に内部でも外部でもないよう空間において、
少しでも自然を内部に取り込みたいと考えた結果、
縁側の床板をはがして土間にしたのが土庇空間なのかと思います。
今でも工夫をすればそんな空間をつくることはできると思います。
「ギャラリーそれから」(土間のギャラリー・木組みのギャラリー) 詳しくはこちら