木の家設計作法‐其の7【日本の「窓」は、「間戸」】

窓は本来、壁や屋根に空けられた穴のことで、この概念は西洋のものです。
石やレンガを組積した壁を基礎構造とした西洋建築では、壁に穴を空けることは工法的に難しく、大きなテーマでした。
その点日本の伝統的家屋の構造である架構式の木造では、構造的に柱と柱の間を壁や建具で埋めていくので、
窓を空けるのではなく、むしろ空いているところをふさぐことてによって窓ができました。
よって、日本に「マド」という言葉が輸入されたとき、それに相当するものがなく、
柱と柱の間(マ)に設けられた戸(ト)という意味でか「間戸」と名付けられたそうです。

また日本は温暖な島国であるために、外敵から身を守る必要がなく、自然と一体化して暮らすという考え方や、
夏の暑さや湿気対策のために、垣根を外壁と捉え、内壁はできるだけふさがない、開放的な造りが良いとされてきました。

現代の家はただ開放的につくれば良いわけではありません。
いやむしろ断熱性や気密性のためには「間戸」の役割は大きく変わろうとしています。
しかし、私たちは「日本の家をつくる」と標榜している以上、もう一度「間戸」の役割を見つめ、
性能と機能、そしてそれ以上の魅力が共存する「マド」をこれからも考えていきたいと思います。

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