木の家設計作法‐其の31【数寄屋の神髄-1】

数寄屋は日本独自の建築様式のひとつで室町時代に起こった住宅の様式である書院造の系統に属します。
しかし書院造が重じていた格式というものを排除しているという点において、
書院造とは大きく様相を異にしています。

それは、数寄屋が桃山時代に、侘茶を信奉する茶人が、
当時の民家に使われていた竹や土壁などの素朴な材料や仕様を取り入れて造った
草庵風茶室を原型としていたからです。

つまり数寄屋は様々な概念に捉われたり、高級な素材ばかりを使うことなく、
皮付きの丸太や、上塗りをしない壁など、庶民が使っていた質素な素材や仕上げを
吟味して、上手に使っていた建築といえます。

そのような意味で建築家がつくった数寄屋建築や、
茶人がつくった茶室から、私たちは学ぶべきものがたくさんあると思います。


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