職人の技術を残したい【大工技術を使う。-2】~木の家設計作法-其の272~

私たちが取り入れている大工技術が発揮される部位として、仕口と継ぎ手があります。

仕口は2つ以上の部材を、角度を持たせて接合したものを言います。ホゾ、ホゾ穴を組み合わせることで、

力を伝わりますが、そのつくり方により、軸組や建物全体の強さが変わります。

隠れてしまう部分ですが、職人の腕の見せ所でもあります。

継ぎ手は材長寸法を増す為に、2つの部材を長手方向に接合したものをいいます。

私たちは梁を継ぐ場合に、「金輪継ぎ」や「追っ掛け大栓継ぎ」などの割り継ぎを用います。

引っ張り耐力は一般的な「腰掛け蟻継ぎ」が480キロに対して、「追っ掛け大栓継ぎ」は約10倍の4000キロです。

このような仕口、継ぎ手のひとつひとつを大工技術を使ってしっかりと強くすることにより、

数値で表された以上の強い家になると思っています。


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