ひとりごと‐其の14【いい家をつくるために】

先日、「住まい塾 」を主宰する高橋修一さんという方による
「いい家をつくるために、考えなければならないこと」という本を買いました。

「住まい塾 」は埼玉県志木市での主に木の家づくりをしている建築集団です。
私もかねてより、雑誌に載っている写真や家づくりの考え方についてよく参考にさせていただいていました。

今回は、家づくりの考え方において何か参考になればと思い購入したのですが、
読んでみると、私たちの家づくりの考え方との共通点がたくさんあり、
今の自分たちの家づくりの「立ち位置」のようなものを再認識できたような気がしました。

参考になった部分はたくさんありましたが、今日はそのうちのいくつかをここで紹介したいと思います。

『構造、技術、素材、性能だけでは満たしきれない何かがある・・・それは家としての“魅力”
言い換えれば出来上がった家の“空間の質”といったことになるでしょう。
そしてその空間の質を決定づけるものとはいったい何なのでしょうか。それは家に込められた構想力、
生活を豊かにする力、つまり“設計力”といってもいいものです。これを欠いていてはいい家など決してできません。』

『今の職人達はいい腕かどうかはともかく、「予算と時間い合わせて仕事をしてくれりゃいいんだよ」
と言われ続けているようなものです。かつて「ものづくりの世界」だった住宅の世界が、すっかり
「産業の世界」「商いの世界」に様変わりしてしまった。』

『長持ちしない原因は「愛着の問題」である。構造上どんなに丈夫な家をつくっても、愛着の湧く家で
なければ、長寿命にならないからです。』

『家づくりは「私住む人、あなたつくる人」ではうまくいかないものです。つくる人とは誰か。私に言わせれば
建て主も設計者も施工者も職人も皆つくる人なのです。特に住宅は工事現場での人間関係が建物に色濃く反映
されますから、建て主の人間としてのありようまでもが問われるのです。』

「三者の関係図」

また、こんな一文も。
『住宅は夢と希望により成り立つとはいえ、最近は譲れない希望の多すぎる人がいて、私はこれを
「欲しい、欲しい病」と呼んでいます。この病の根底にあるのは、10より20、20より30とできるだけ
多くの希望を詰め込んだ方が理想の家に近づくとういう誤解です。実際はそうではないのに、そう
思い込んでいるから“病”なのです。
長い経験から私は自信を持って言えます。
“捨てられるだけ捨てたほうが、理想の家に近づく”
予算は少ないが家づくりに成功したひとはたくさんいます。その人達に共通するのは、簡素にできる
ことは簡素にし、いらないものは潔く切り捨てられること。捨てられるだけ要望を捨てて、残った
もので家をつくった方が、無駄のない、建て主にふさわしい個性的ば家ができると確信します。』

どうでしょうか。
とかく性能や仕様ばかりに目が行きがちな昨今の家づくりにおいて、それだけではない、家づくりの
楽しさや魅力、そして本質をこの方はこれまで「住まい塾」において模索されてこられたのだということ
が良くわかりました。そしてそれは私たち「サン工房の家づくり」においてもかなり共通点があり、
最近忘れそうになっていたり、悩んだりして引っ掛かっていたものがすっと落ちた気がしました。
私もこのブログの“木の家設計作法”において常に家づくりとは何かを模索していますが、今回の
「いい家をつくるために、考えなければならないこと」も参考にさせていただき、これからも
「日本の家をつくる~サン工房の家づくり」が“いい家づくり”になるよう考えて続けていきたいと思います。

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