愛知県岡崎市の木の家の設計事務所から【いい家をつくるために‐2】~ひとりごと‐其の11~

先日も紹介させていただいた「住まい塾 」高橋修一さんの著書
「いい家をつくるために、考えなければならないこと」という本。

住まい手に対して、設計者として、つくり手として、まだまだたくさん共感できるところがたくさんありましたので、
あと2回にわたり、もう少しご紹介したいと思います。

以下引用文です。
■《設計者を選ぶことに関して》
『「設計者に自分の要望を明快に伝えるには、どのようにしたら良いですか?」という質問を受けることがあります。
これは答えにくい問題です。なぜなら、多くを語らなくとも望んでいることを直感的に感じ取る設計者もいれば、
言葉をつくしても、的確に感じ取れない設計者もいるからです。だからこそ、まずは自分の全神経、全感覚を傾注
して設計者を選ぶことが大切なのです。ここさえ間違わなければ、あとは肩肘張らずに、素直に自分を出していける
のではないかと思います。』

■《見えない部分をしっかりつくる》
『見えない部分の大切さ。戦後の経済成長の歩みとともに最も疎かにされてきたことの一つ・・・それは見えない
部分を大切にする文化ではなかったかと思います。左官だって、襖だって同じこと。予算との兼ね合いはあるにせよ、
見えない下地をしっかりつくってこその「いい仕事」なのです。』

■《素材について、自然のもの、本物をつかうときの考え方について》
『自然のものは自然に。命はそのままに。 程度の問題はありますが、私は「素材が割れたいなら割れるままにして
おけばいい。」という口なのです。時に正面に大きな割れが入ったり、太い芯持ち柱などには幾筋もの割れがバリバリ
と豪快に入ったりもします。これで強度が落ちやしないかと心配する人もいますが、十分な断面があるので心配
いりません。シンプルで豪快な骨組みと材を扱う住宅には、あまり神経質にならずに、かえって自然に任せておく
くらいのほうがいいと私は感じています。』


「なごみの家」 詳しくはこちら

まだまだたくさん、共感できる文章があります。私も日ごろから『木の家設計作法』として、家づくりの考え方を
まとまとめています。これまで実践してきたことを顧みながら、「住まい塾」さんの考え方も参考にさせていただき、
これからのものづくりに反映していきたいと思います。