【アプローチは気持ちの通り道】~木の家設計作法-其の430~

敷地の外から家の玄関まで続く通路をアプローチと言います。

外から家の中へ人を導く大切な空間です。

私は、アプローチは単に通路という物理的な面だけでなく、

通る人の心持ちにも影響を与える場であるとも思っています。

名古屋市で和モダンな木の家/サン工房岡崎スタジオ

「サン工房建築資料館」

 

お参りへの気持ちを高めるお寺や神社の参道や

世俗の世界を断ち切る茶室に続く露地が、

まさにアプローチであることを考えれば、

私達の家のアプローチにも精神的な役割があっても良いと思います。

その役割とは、家族が家へ帰って来た時に緊張を解く場だったり、

お客様が他者の私的空間に入る前に心の準備が行われる場ではないかと思います。

 

そのようなアプローチの役割をしっかり認識した上で、

私達は「曲げる」「ずらず」「止める」など様々な工夫を施し、

アプローチの機能を高めながら、趣あるアプローチを創出したいと思います。

 

代表:袴田英保

 

「松樹千年翠の家」(瓦屋根の平屋・想いが残す家) 詳しくはこちら